【映画】仮面病棟の永野芽衣の化粧(メイク)の意味は?伏線と解説まとめ※ネタバレ注意

仮面病棟

ミステリー作品は、世の中に沢山出ていますが、中でも医療関係のミステリー作品は色々な人物が関わってくることからハラハラするのがいいという理由で、医療系ミステリーを好んで見る人も多いようです。

今回は、坂口健太郎・永野芽衣主演で映画化された「仮面病棟」についてお話していきます。

公開は2020年3月6日、監督は、ドラマ「99.9 刑事専門弁護士」や中村倫也・神木隆之介・浜辺美波で映画化された「屍人荘の殺人」などで知られる木村ひさし監督が担当しているので、「仮面病棟」もスピード感溢れる作品であること間違いなしです。

 

仮面病棟の文字のロゴには意味がある?

今回、映画化された「仮面病棟」は、作家であり現役医師の知念実希人原作によるミステリー小説(「仮面病棟」2014年12月5日、実業之日本車文庫から刊行)が原作になっています。
「仮面病棟」は、実に85万部以上もの売り上げを誇る医療系ミステリー小説で、2019年12月にはLINEマンガで掲載されたので、目にした人も多いと思います。
さて、この「仮面病棟」ですが、ロゴがとても特徴的です。

「 仮 面 病 棟 」の文字のそれぞれの文字のロゴに隠れています。

仮ーーー1画目に滴り落ちる血液
面ーーー3画目にピエロの横顔
病ーーー6画目が手術に使用するメス
棟ーーー8画目と10画目のクロスした部分「+」が病院を表すマーク(※)

(※赤十字マークは病院を表すイメージもつい良いですが、本来の赤十字マークは、戦争や紛争などで傷を負った人達を救護する軍の衛生部隊や赤十字救護員、またその施設等を保護するため、つまり、赤十字を掲げている場所は攻撃してはいけませんよという安全を表し国民を守るためのマークです。)

このロゴの他には、

新宿11
ピエロの男
7人のカルテ
鉄格子
秘密の倉庫
元精神科病棟
つながらない携帯電話
2つの手術台
65人の入院患者
撃たれた美少女
朝5時まで

などといった、この物語のキーワードと取れる文字が小説の表紙にビッシリと書かれているのがわかります。

InstagramやTwitterといったSNSで仮面病棟の表紙をアップしていた人も多いので、目にしたことがあるという人も多いでしょう。

このロゴは、何か意味がありそうな雰囲気がかなりしますが、意味というよりも作品の中のキーワードになると考えながら見ることでストーリーを捉えやすくなります。

 

瞳の濃いメイクに意味はあるの?

原作の「仮面病棟」で出てくる女の子「愛美」ですが、映画では「瞳」という名前で永野芽衣さんが演じています。
テレビCMでしか映画「仮面病棟」を見たことがない人は、「何で入院患者なのにこんなにガッツリメイクなんだろう?」と疑問に感じたと思いますが、この「瞳」という美少女は、銃で撃たれケガをして急患として外からやってきたため、メイクが濃いのです。

 

とはいえ、病院に入院するのですからメイクは自分で拭き取るか看護師さんが拭き取ってくれるはず・・・なのに、入院患者が着る病衣を着用しているのに厚化粧なので違和感が強いです。
そもそも、急患で病院に来たケガの理由が「銃で撃たれた」というのは、穏やかではないですし、ピエロの男に撃たれたにしても、なぜ普通の女の子がそんなことに巻き込まれることになったのかというのも不思議です。

 

瞳があえてメイクを濃いままでいるのは、主人公としての瞳の存在を際立たせるためのものでもなければ、瞳が急患として来てしまったばかりに監禁事件に巻き込まれてしまう被害者のうちのひとりを表すためのものでもありません。
元々は、老人ばかりが入院している病院なので、瞳の存在を強調したいのなら、既に若者なのでこれといって特別なことをせずとも十分に目立つので、濃いメイクをする必要もないはずです。

 

とすれば、残る理由はただひとつ、「瞳が、ピエロの男と共犯」であるということです。
メイクも髪の色もナチュラルメイクでもなければメンヘラ系でもなく、どちらかといえば、強めのメイクでしっかりと濃い色で塗られたリップからも意志の強さ(復讐心)のようなものを感じます。
また、田所病院の医師や看護師に正体がバレてしまわないよう、身なりをきれいに整えている女子大生に見えるためのガッツリメイクでもあります。

小説で「女は化粧で別人になれるんです」というセリフを言っていますが、このセリフの中にも伏線が隠されていました。

仮面病棟の患者の番号の意味は?

「仮面病棟」では【池袋8】、【新宿11】【川崎13】といった番号が出てきます。
これは、田所病院の入院患者に理由があります。
田所病院に入院している患者は、身元不明者も多いため、見つかった場所と番号で呼ばれることが多いのです。

 

この番号も、ストーリーが佳境を迎えるにつれて繋がっていきます。
田所病院はその日、65名の入院患者がおり満床であったため、空きがないはずなのに【川崎13】とベッドが空いていることに速水(坂口健太郎)を不思議に思います。
するとここで速水は【川崎13】が「川崎瞳」であることに気付きます。

 

原作では、川崎で13番目に見つかった身元不明患者であるため【川崎13】となっていたり、少女の名前が瞳ではなく愛美ですが、映画では【川崎13】の「13」を「ひと(1)み(3)」と読ませることで、速水がそのベッドにいたのが瞳であると気付くという自然な流れを作るためと考えてみてもいいでしょう。

田所病院に隠された謎とは?

映画の舞台となる「田所病院」ですが、実はこの病院、違法な臓器移植が行われている病院でした。

田所病院の院長である田所(高嶋政伸)は、本来であれば平等に扱うべき「命」に格差をつけており、田所病院に搬送されてきた患者の中でも身元不明の患者から違法に臓器を摘出し、ドナーを待っているお金持ちに大金を貰い違法に臓器移植をしていたのです。
つまり、貧乏人の命を無碍に扱い、お金持ちを優先して救うという自分の私利私欲だけのために命に格差をつけていたのです。

 

田所病院では、この違法な臓器移植手術を隠蔽(いんぺい)すべく、鍵のかかった手術室がありました。
また、手術室の洗面台には隠しエレベーターがあり、それに乗って5階へあがると、そこには鍵のかかった資料室があります。
かなり慎重に作られており、資料室の中にも更に隠し扉が設けられており、その中に入ると、VIPだけが入れる特別室があり、臓器移植を受けたお金持ちの患者が、術後に入院する部屋として使われているのでした。

 

速水は、先輩医師の小堺(大谷亮平)から手術室には鍵がかけられていて長い間使われていないと聞かされていましたが、実際の手術室は小堺の話とは逆で、最新の医療機器が揃っており瞳の手術にも使われた手術室でした。
とはいえ、手術室には最近使用されたような痕跡があったことから、速水は小堺の言葉を不信に思っていましたが、違法に行われている臓器移植手術の情報が漏洩しないように、手術室の存在など最初からないと言わんばかりに鍵がかけられているのでした。

 

ピエロの覆面男はなぜ田所病院に入り込めたのか?

この日、速水は当直医として田所病院へ勤務するため、看護師の東野(江口のり子)から、病院内の説明を受けました。

それらが一通り終わると、当直室に入りテレビを見ながら休憩しているのですが、それもつかの間、先ほど話をしていた看護師の東野から呼び出され、テレビをつけたまま当直室を飛び出していきます。
しかし、この時にテレビに映っていたのが「コンビニ強盗事件が発生し、ピエロの覆面をした男が目撃者の女性を連れて逃走した」といった何とも物騒なニュースでした。

作中では実際にこのピエロの覆面をした男がコンビニ強盗をして目撃者に見立てた共犯者の瞳を連れて逃走、田所病院に辿り着くと、瞳の指示でお腹にある手術跡の部分を銃で撃つと、「コンビニ強盗の被害に遭った女性」として田所病院で治療をさせる際、田所病院に入り込みました。

 

田所院長と総理大臣の写真が意味するもの

田所院長が使用している院長室には、田所院長と総理大臣の仲の良さそうな姿で写った写真が飾られていますが、田所病院は65床で満床になるような病院です。

大病院といえるのは、病床が200~300床以上ある病院を大病院と呼ぶので、それと比べると田所病院は小規模の病院です。
なのに、なぜ田所院長と総理大臣が一緒に写った写真があるのでしょう。

これは、先ほどお話したように、田所院長はお金のある患者を優先し違法に臓器移植手術を行っているためです。
実際、総理大臣(※仮面病棟内に登場する総理大臣の話で実際の総理大臣の話ではありません。)は以前、臓器移植を待っていたドナーでしたが、田所院長から違法に臓器移植手術を受けることが出来たため、今も生きているのです。
飾られている写真から推測するに、この写真が撮影されたのは、おそらく違法に臓器移植手術を受けた後だと考えられます。

なぜ速水は瞳のお腹の手術跡を見逃したのか?

瞳は、過去に臓器を抜き取る手術をされていたため、お腹にはその時に出来た手術跡がありました。
ピエロの覆面男は、瞳に指示された通りにその手術痕が隠れるよう銃で撃ち手術跡を隠しました。

本来であれば、医師が手術をする際には、傷跡がなくなる範囲ほどの大ケガでも負っていたり、そういった場合に患者や患者の家族などからの申告でもなければ過去にその部分を手術したことは分かりません。
しかし、瞳の場合は、手術跡を隠すために傷口に沿う形で銃を撃ったので、完全に手術跡を隠すことは出来ません。

 

ではなぜ、速水はこの瞳の手術跡を見逃してしまったのでしょう。
それは、たまたま田所病院に居合わせたからというより、速水が患者を執刀するのが久しぶりであったことから、過去の手術跡を見落としたという、実に単純な理由です。

勘が働き殺害されてしまった看護師・東野

看護師の東野は、小声で瞳に「あなた、【川崎13】じゃない?」と耳打ちをします。
それを聞いた瞳は、何のことかと不思議な顏をして返事をしますが、この時既に、看護師の東野は、瞳が【川崎13】であることに気付いていました。

一方で瞳は、自分を【川崎13】だと疑っている東野をそのままにしておく訳にはいきませんでした。
そこで瞳は、犯人はピエロだけではなく他にもいると速水に嘘を伝えるものの、ここで正体がバレてしまうと計画が失敗に終わってしまうため、看護師の東野を殺害しました。

こんな目立った殺人をしては、すぐに瞳が犯人だとバレてしまうと想像するかもしれませんが、看護師の東野が殺害された時刻、瞳はコンビニ強盗のピエロの覆面男に連れ去られた時刻(とされている時間)だったことから、そこにいる誰もが瞳が犯人だと疑うことは、ありませんでした。

やがて姿を消した「瞳」はどこへ?

田所院長は、ピエロの覆面男にこれまで行ったことの全てを暴かれますが、それらが載っている全てのリストを世間に公表すると脅されたことから錯乱、メスを手にした田所院長は、ピエロの覆面男を切りつけます。

油断した隙をついて、ピエロの覆面男から銃を奪った田所院長は、錯乱した状態でそこにいる全員を撃ち殺そうとしますが、速水が火災報知器を作動させたことで、院内が白い煙で包まれます。
白煙によって視界を失った田所院長の隙を見てその場から逃げ出すことが出来た速水でしたが、後ろから何者かによってスタンガンで襲われ意識を失います。

速水が目を覚ましたのは、救急車の中でした。
速水は、田所院長から一緒に逃げた瞳の姿がないことを心配し、警察からの取り調べの際に瞳について質問をしますが、「瞳なんていう人間は存在しない」といわれてしまいます。

しかし、瞳はとても簡単な方法で姿を消していたのです。
瞳は元々、田所病院の入院患者です。
看護師の東野が勘ぐっていた通り【川崎13】だった瞳は、これまでしていた変装から病衣に着替え、メイクを落としこれまで自分が使っていた病室のベッドに戻ったのです。

つまり、忽然と姿を消してどこかへ行ってしまったどころか、瞳は一歩も病院の外へは出ておらず、これまで通りの「意識のない患者」へと戻っただけでした。
速水は当直医であるため、瞳が病室に戻ったことなど想像がつかないのでしょう。

映画「仮面病棟」の結末ラストはどうなった?

映画「仮面病棟」のラストシーン。
錯乱する院長から逃げた速水と瞳は、白煙で視界を失う速水の背後からスタンガンで襲い意識を奪いました。
やがて瞳は、銃を手にして田所院長、看護師の佐々木(内田理央)、宮田を殺害しますが、速水に罪を着せるのかと思いきや、全ての罪を宮田に着せて、自分は患者へ戻り【川崎13】のベッドへ戻っていきました。

 

それから数日後、瞳は田所病院から抜け出します。
総理大臣は、田所院長から違法な臓器移植手術を受けて今も生きていますが、その時に使われた臓器は、なんと瞳の姉の臓器でした。
そんな姉の臓器で政界復帰を果たした総理大臣に復讐すべく、演説をしている場所へと出掛けたのです。

瞳は、持っていたバッグから銃を取り出そうとしましたが、その瞬間、街中の大型ビジョンに速水の姿が。
速水は、これまで田所病院で行われていた違法臓器移植手術について記者会見を行おうとしたのです。
速水は、医師として一般のドナーを無視しお金で違法に臓器移植を行っていた不正行為の暴露ももちろんですが、瞳がどこかで罪を犯そうとしているのを止めるため、会見を開いたのです。
その会見を開く速水の姿を見ていた瞳は、総理大臣を殺害するのをやめました。

速水と瞳のその後

この事件の後に速水は、ある田舎にある小さな心療内科で勤務していました。
田所病院で起きた事件が嘘のように、平和な田舎で医師として働く速水の元に診察に来た女の子から、ある物を渡されます。
それは、速水が以前恋人から貰ったお守りでした。

しかし、このお守りは、田所病院がピエロの覆面男によって占拠されてしまった際、瞳に渡したものだったことから、速水は急いで外に出て瞳の姿を探しますが、瞳の姿はどこにもありませんでした。
お守りを手にした速水は、瞳が生きていることが分かりホッとした一方で、普通の女の子であったはずの瞳が、田所院長、看護師の東野、看護師の佐々木、そして宮田と4人もの人間を殺害してしまったことを憂いつつ、これから瞳はどのように生きていくのか・・・そんな瞳を思いながら複雑な表情を見せるのでした。

まとめ

2020年3月6日公開の映画「仮面病棟」の伏線と解説についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか。

こんなことが起きていなければ、瞳は4人も人を殺してしまうこともなく、普通の女の子として幸せに暮らしていたのかもしれません。
しかし一方で、【川崎13】という「川崎で11番目に保護された身元不明の患者」という部分を見ると、最初から幸せな環境ではなかったのかな・・・とも考えましたが、自分の姉が違法な臓器移植手術の臓器提供者にされた過去があることから考えると、全てのきっかけはそこなのかもしれません。

木村ひさし監督の映画ということから、木村監督の映画の特徴であるスピード感のある作品なので、ダラダラと話が進むということはありません。

坂口健太郎さんのファンの人や、永野芽衣さんのファンの人はもちろん、仮面病棟の原作を読んだ人にもぜひご覧いただきたい映画です。

 

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