2020年度アカデミー賞4部門で受賞し、一躍脚光を浴びた映画「パラサイト」。
半地下の住人一家がお金持ちの家族に接近して「少しだけ 幸せ いただきます」とポスターのコピーにも書かれているのですが、「寄生(パラサイト)」して生きて行こうとする話です。
既に映画を見た人も「とても面白い映画だった」「考えさせられた」という反応が多い反面、「怖かったよ」とか「ちょっとエロいシーンがあるよ」と言う声も。
今回は「映画「パラサイト」の年齢制限について説明をしていきたいと思います。
パラサイトの年齢制限は?
パラサイトはPG12
パラサイトには「PG12」という指定がされています。
これは「12歳以下は見てはいけない」という制限ではありません。
日本で12歳というと小学6年生。
この指定は小学生には保護者の助言・指導が必要とされ、なるべく親か保護者が同伴した方が良いという区分の映画につけられるのです。
「主題又は題材に性・暴力・残酷・麻薬などの描写や、ホラー映画など、刺激的で小学生の観覧には不適切な内容も一部含まれているもの」が対象となっています。
どうやらこの作品には「刀剣による完結な殺傷・出血並びに性的描写がみられる」から「PG12指定」とされているようです。
PG12について
「PG12」や「G」という表示は子どもへの影響を考慮し、作品を鑑賞できる年齢制限を表したもので、映画の「レイティングシステム」などといわれます。
以前は「R指定」と呼ばれていたもので、日本国内で上映される映画作品については、「映倫」という団体が審査しています。
PG12指定の映画には以下のような作品があります。
・「進撃の巨人」
・「ターミネーター:ニュー・フェイト」
・「万引き家族」
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(劇場再公開時。未成年者の飲酒・喫煙描写のため)
日本では地上波でも何回か放送していて、シーンによりカットされているものもありますね。
「PG12」は、あくまでも警告みたいなものなので、もし子供が1人でPG12の作品に入場しようとしても、劇場側でそれを止めることはありません。
ただし「1人で見に行っても問題ない、どうぞ」と言ってはいませんので、ご注意ください。
お子さんと一緒に見るならば、たとえ小学校高学年でも普段の様子を見ていて「刺激が強いかな」と判断されたなら、映画館という場所が「密閉されていて、周囲も暗く、また音も強め」な事も考慮された方がいいかもしれないですね。
ただTV視聴や動画視聴で慣れている高学年からなら大丈夫かもしれません。
また近年殺傷事件なども増えていますので、タイミングが悪いと怖い事件を連想してしまう場合もあります。
大人でも体調が悪いと気分が悪くなることも、この映画でなくてもあります。
自分で気持ちの表現ができにくい子もいますので、無理はさせないような気配りをしていただけたらと思います。
年齢制限があれば見てはいけない?
「見てはいけない」のではないのですが、内容が少し難しいとか、刺激が強すぎるという箇所があるので、親御さんが付きそうなり、やわらかく説明などをして欲しいという意味合いです。
一緒に映画を見に行く保護者の方が、日ごろお子さんがご覧になっている番組をある程度把握している事を踏まえての制限です。
人によってはショックを受けるような場面の存在を示唆しているとも言えますね。
注意を促しているのでしょう。
まとめ
「怖い」と言ってもいきなり恐ろしい怪物が出てくるのではなさそうです。
話が進んでいくと「じわじわと背中が寒くなる」ような感じ。
「あとでよーく考えると怖いよね」となりそう。
映画を作った側からは「少しお断りしておきますね、気を付けて少し考えてから見てください」と言った程度の注意だと思います。
それよりも内容が「お子様が見てもよくわからなくて、退屈してしまうのではないかな」という点で、私は心配です。
子供には理解できなくても当たり前な「現代の社会的問題」を皆に考えてもらう目的をもった映画だと思いました。