今や世界中で利用されているAIによって私たちの生活はより豊かになっています。
そして今もなお技術開発は進んでいることから、今後もあらゆる分野でAIが活用されることが予想されます。
映画界でもAIをテーマに扱った作品が増えつつある中で、今回は2020年1月公開の「AI崩壊」について、岩田剛典さんをメインに詳しく見ていきましょう。
目次
AI崩壊について
作品概要
AI崩壊は、「22年目の告白 私が殺人犯です」の入江悠監督によるSFサスペンス映画です。
AIが生活の基盤として欠かせない存在となった2030年の日本を舞台に、医療用AIの暴走を描いています。
主演に大沢たかおを迎え、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、玉城ティナら豪華俳優陣が脇を固めます。
あらすじ
舞台は2030年の日本。AI技術が生活の基盤となり、医療分野では医療AI「のぞみ」が国民の個人情報を元に健康管理を行っていました。
高齢化社会が進む日本において、「のぞみ」の果たす役割は大きく、今後の医療を担う存在として期待されていました。
しかし、突如として暴走を始めた「のぞみ」が、人間の生きる価値の選別を行い、生きる価値の無い者への殺戮を始めました。
混乱の最中、警察は「のぞみ」を暴走させた犯人を開発者である桐生浩介(大沢たかお)と断定します。
逃走した桐生を捕えるため、警察庁の捜査官・桜庭(岩田剛典)は、AI監視システムを駆使して、桐生を追い詰めます。
事件の鍵を握るのはAIの共同管理者であり、桐生の亡くなった妻の弟・西村悟(賀来賢人)です。
桐生は逃亡しながら、AIが暴走した理由の解明と、その暴走を食い止めるための手立てを探して奔走します。
AI崩壊に登場するキャストは?
大沢たかお(桐生浩介役)
医療AI「のぞみ」の開発者。
「のぞみ」暴走の犯人として警察から追われる身に。
桐生を演じる大沢たかおさんは、映画「キングダム」の王騎役が印象的で、その肉体美も相まって抜群の存在感を放ちましたが、今作では天才科学者役ということで、どのような活躍を見せてくれるのか楽しみです。
・賀来賢人(西村悟役)
桐生の義理の弟で、「のぞみ」を管理するHOPE社の代表取締役。
今作のキーパーソンであり、桐生と共に「のぞみ」の暴走を止めようと奔走します。
演じる賀来賢人さんは、ドラマ「今日から俺は」での熱演が記憶に新しい人気若手俳優です。
・岩田剛典(桜庭誠役)
警察庁の天才捜査官で、日本中に張り巡らされたAI監視網を駆使して、逃走した桐生を追い詰めていきます。
演じるのは、ヴォーカルダンスユニット三代目J Soul Brothers・岩田剛典さんです。
優しいイメージの岩田さんですが、今作ではクールな役柄になると思われますので、どのようにして桐生を追い詰めるのでしょうか。
・広瀬アリス(奥瀬久未役)
警視庁捜査一課の若手刑事。ベテラン刑事の合田(三浦友和)と共に、AI監視網に頼らず、足を使った捜査で、事件の真相に迫っていく。
演じるのは映画にドラマに引っ張りだこの広瀬アリスさんです。
本作の出演にあたって30センチ以上髪の毛をカットしました。
台本を見た時から、奥瀬役に女らしさは不要と考えて、活発なイマージにするためにショートカットにしたと語り、役作りへの並々ならぬ決意を覗かせていました。
・玉城ティナ(飯田眞子役)
HOPE社の社員で、社長である西村をサポートします。
演じる玉城ティナさんは映画「Diner ダイナー」や「惡の華」等に出演した若手女優です。
またモデルとしても活躍されており、雑誌ViViの専属モデルをされていました。
岩田 剛典のコメントを紹介
本作で警察庁サイバー犯罪対策課のエリート捜査官・桜庭誠を演じる岩田剛典さん。
AI捜査網を駆使して、徹底的に桐生を追い詰める役柄で、IQ200の天才的頭脳の持ち主です。
スーツに七三分けに眼鏡と知的に見える反面、どこか冷徹さを感じさせる桜庭を岩田さんはどのように演じてきたのでしょうか。
桐生という役の捉え方について
「まさに今回は引き算の現場でしたね。脚本を読んで、この物語において僕が演じる桜庭の役割がわかったので、繊細な作業が求められるなと思いました。一貫して正義感の強い人物ですけど、桐生を追い詰める役どころでもあるので、桐生の目線で見ると悪役とも言える。ただ、桐生には桐生の正義があって、桜庭にも正義があって、そのぶつかり合いでもあるので、そこはこの映画にとってテーマになる部分だなとも思いました。」
と語り、岩田さんなりの桜庭像をイメージして撮影に臨んでいたことが分かります。
天才捜査官という役柄を演じるのは?
「(桜庭を演じることについて)どうやるかはたくさん考えました。タイトルに“AI”っていう専門用語が入っていたりするので、テーマが難しそうだな、って捉える方もいるかもしれないんですけど、物語としてはすごくシンプルな逃亡劇なんですよね。主人公側からみるその“裏”の部分を僕の役が担うわけですけど、さっきも言ったように桜庭は正義によって動いているので、僕が桜庭のベースとして意識していたのは、IQが200近い天才っていうところです。優秀な人間って、自分にとって想定外のことはあまり起きないんですよ。その感じを出すために瞬きをしない、っていうのは意識してやっていました。ミスリードするためにわざと瞬きをしているところはあるかもしれないですけど、基本的にはしていないです。
それから、体温が低いような雰囲気をまといたいっていうのもありました。その点では、だいぶ衣装と髪型とメガネには助けられたと思います。全体的に異物感があるというか、登場人物がたくさんいるなかで、人間味が薄い、ロボットみたいな感じをどうやったら再現できるか、っていうのは考えましたね。」
と、天才捜査官という役柄を演じるために、様々な試みをしていたようです。
さらに、動きや所作、名刺の出し方一つに至るまで、細かい部分も拘って岩田さんなりに演じていたと語っていました。
役を演じるためのイメージしたことは?
IQが高い人の特徴についても調べていたようで、
「(IQが高い人は)一貫性はないんですけど、変わった人が多かったりするし。それって要は、普通の人の思考の二歩、三歩先のことを考えて動いているからだったりするんですけど。すべてが自分の想定内なんですよね。」「だから桜庭も基本的にはリアクションが薄い。ただ、それだと逆に周りから目立ってしまうので、わざとそうならないようにリアクションをしたり、彼的には周囲を欺くために嘘の演技をしている部分もあったりして。なので、そういうところをやりすぎないように、まさに最初に言った“引き算”の現場でした。」
と、あくまでも自然体に、演じ過ぎないよう注意を払って役に臨んでいました。
まとめ
AIというホットなワードを題材にした本作は、AI技術がもたらす1つの可能性を示した映画だと思います。
「モノは使いよう」という言葉があるように、便利なモノはいつの世でも生まれてくるもので、それを使い手がどのような意図をもって使うかによって、善にも悪にもなると思います。
そして使い手はいつの世も人間なのです。
機械ではないのです。
いくら便利な世の中になってもその中心には我々人間がいることを理解しなければならないと感じました。
今後の時代を担うであろうAIが我々にどのようなものをもたらしてくれるのか、この映画を通して感じて下さい。